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特集 介護保険からみた医療-介護連携の工夫:事例報告
通所介護との医療-介護連携の工夫
Collaborative work between healthcare and long-term care services
澤潟 昌樹
1
,
吉田 光秀
1
Masaki Omodaka
1
,
Mitsuhide Yoshida
1
1医療法人社団輝生会 在宅総合ケアセンター元浅草 たいとう診療所
pp.1065-1069
発行日 2019年9月15日
Published Date 2019/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201856
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Key Questions
Q1:通所介護を取り巻く現状は?
Q2:生活機能向上連携加算とは?
Q3:通所介護と通所リハの連携の実際とは?
はじめに
われわれ医療・介護に従事するリハ職にとって,通所介護と通所リハではその基本方針や要件が差別化されていることはよく知られている(表 11)).しかし,サービスを利用する利用者やその家族にとっては,その差別化は難しく,デイサービスやデイケアという用語が混在して使用されている場面に遭遇することも多々ある.本稿では2018年度(平成30年度)の介護報酬改定で新設された生活機能向上連携加算を中心に,通所介護と通所リハとの連携の工夫について述べる.
1999年(平成11年),当時の厚生省が示した省令では,通所介護と通所リハは,“要介護状態となった場合においても,その利用者が可能な限りその居宅において,その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう維持又は向上を目指す”ということを共通の基本方針としている.そのうえで,通所介護では“社会的孤立感の解消及び心身の機能の維持並びに利用者家族の身体的及び精神的負担の軽減を図るもの”としている.一方通所リハではリハビリテーションを行うことで“利用者の心身機能の維持回復を図るもの”と,その差別化を示している.
このようにおのおのに課せられている役割に共通する部分も多いため,通所リハ施設では通所介護施設に比しリハ専門職が多く配置され,日常生活自立度・要介護度に改善がみられるという報告がある一方で,サービスの利用時間等については類似しているというデータが示されている(図 11)).
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