Japanese
English
症例報告
視床出血後に病巣と同側にヘミバリズムが出現した症例に対する食事動作に注目した作業療法経験
Experience of occupational therapy focusing on feeding activity for a patient with ipsilateral hemibalism after thalamic hemorrhage
平馬 佑有子
1
,
久保田 雅史
1
,
安竹 正樹
1
,
亀井 絵理奈
1
,
嶋田 誠一郎
1
,
荒井 大志
1
Yuko Heima
1
,
Masafumi Kubota
1
,
Masaki Yasutake
1
,
Erina Kamei
1
,
Seiichiro Simada
1
,
Taishi Arai
1
1福井大学医学部附属病院
キーワード:
視床出血
,
ADL
,
ヘミバリズム
Keyword:
視床出血
,
ADL
,
ヘミバリズム
pp.699-702
発行日 2019年7月15日
Published Date 2019/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201762
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Abstract:【目的】ヘミバリズムの責任病巣の多くは対側の視床下核とされており,病巣と同側への出現はきわめてまれである.本症例報告では,視床出血後に病巣と同側にヘミバリズムが出現した症例を経験したので報告する.【症例】92歳,男性.右視床出血を発症し,病巣と同側にヘミバリズムが出現した.【初期評価】運動麻痺は上下肢ともに重度,感覚障害は上下肢ともに重度鈍麻から脱失であった.ヘミバリズムは,座位姿勢での動作遂行時に増強を認めた.【経過】発症4日目よりベッド上にて全介助での食事摂取を開始した.作業療法は,食事動作時の座位保持の安定性の獲得を中心に実施した.発症9日目より車いすでの座位保持が可能となり,発症15日目には座位でのヘミバリズムは軽減し,監視で食事摂取が可能となった.【考察】本症例においては,ヘミバリズムの軽減と座位姿勢の改善により,車いす座位姿勢での上肢操作の粗雑さが改善され,食事動作が監視で可能となったと考える.
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