連載 作業療法を深める ㉘外見ケア
疾患や治療による見た目の変化へのケア
分田 貴子
1
Takako Wakeda
1
1東京大学医学部附属病院
pp.392-396
発行日 2019年4月15日
Published Date 2019/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201669
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はじめに
近年,特にがん領域において,治療に伴う見た目の変化へのケア(外見ケア,アピアランスケア)が,重視されるようになっている.外見ケアとは,これまで仕方ないとされてきた,治療による脱毛や肌変化等に対し,ウィッグやメイク等の必要なケアを行うことで,「治療中であっても,患者のQOLを低下させない」というものである.しかし,理容的,美容的ケアを行うことだけで患者の問題は解決するものではなく,また,がん以外の疾患でも,見た目の変化が問題となることは多い.
ここでは,東京大学医学部附属病院(以下,東大病院)に「カバーメイク・外見ケア外来」を開設し,見た目の変化に悩む患者の相談に,医師として向き合う立場から,がん以外の疾患も含め,疾患や治療による見た目の変化の問題とケアについて述べる.
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