増刊号 発達障害の作業療法
第3章 評価・治療・支援技法
12 学校への巡回相談
德永 瑛子
1
Akiko Tokunaga
1
1長崎大学
pp.877-881
発行日 2018年7月20日
Published Date 2018/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201396
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巡回相談の必要性
小中学校の普通学級に在籍する子どものうち,支援を必要としている子どもは6.5%存在すると文部科学省より報告されている1).これは40人クラスの中に支援を必要としている子が2,3人はいるということを表している.特別支援学校や特別支援学級に在籍していない子どもたちでも支援を必要としている子どもたちがこれだけ多くいることを理解することが必要である.この子どもたちの中で,実際には何の支援も受けられていない子どもたちは多い.つまり,困ったままの子どもたちが私たちの想像以上に多くいるということになる.また,場合によっては子どもだけではなく,教師も子どもの対応について悩んでいる可能性がある.巡回相談はこのような,学童期の困っている子どもや教師,保護者を支援する役割を担っている.
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