Japanese
English
症例報告
認知症作業療法における家族介護者の思いを重視した終末期ケアプログラム実践
Practice of terminal care program focusing on the feelings of family caregivers in dementia occupational therapy
坪内 善仁
1
,
東條 秀則
1
Yoshihito Tsubouchi
1
,
Hidenori Tojo
1
1秋津鴻池病院
キーワード:
認知症作業療法
,
終末期
,
家族支援
Keyword:
認知症作業療法
,
終末期
,
家族支援
pp.190-194
発行日 2018年2月15日
Published Date 2018/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201200
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Abstract:本報告では,家族介護者の思いを重視した終末期ケアプログラムを実践し,終末期の認知症の人(A氏)と家族(妻)への支援のあり方について考察することを目的とした.作業療法では,①身体機能の維持,②なじみのある作業の継続を行い,多職種連携にて③妻の身体的ケア参加,④自宅への外出を支援した.結果,A氏は入院16週目に死亡退院となったが,妻は希望であった身体的ケア参加や自宅への外出を果たした.また,終末期ケア移行期,病棟ケア参加期,自宅への外出期の妻への評価では,介護負担感尺度は,57点,53点,42点と,幸福感尺度は,1点,3点,8点と,うつ尺度は,3点,3点,1点と改善傾向を示した.今回,認知症の終末期ケアにおいて,家族介護者の語りを促し,その思いに沿った支援が,家族の心残りと不全感を軽減した.このことは,後に家族が前向きな生活を再獲得する一助になったと考えられた.
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