Japanese
English
実践報告
認知症作業療法における家族支援を中心とした在宅復帰プログラムの試み
A trial of“Return Home Program”through the family support in dementia occupational therapy
松尾 涼太
1
,
上城 憲司
2
,
中野 小織
3
,
天願 ゆきみ
3
,
泰 真実
3
Ryota MATSUO
1
,
Kenji KAMIJOU
2
,
Saori NAKANO
3
,
Yukimi TENGAN
3
,
Makoto YASU
3
1高良台リハビリテーション病院
2西九州大学大学院
3北中城若松病院
キーワード:
認知症高齢者
,
家族支援
,
認知症疾患型介護療養病棟
Keyword:
認知症高齢者
,
家族支援
,
認知症疾患型介護療養病棟
pp.1190-1194
発行日 2013年9月15日
Published Date 2013/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001100282
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Abstract:本稿の目的は,認知症疾患型介護病棟に入院する重度認知症の妻とその夫を対象とした「在宅復帰プログラム」の効果について報告するものである.約1カ月間の「在宅復帰プログラム」を実施した結果,入院前の重度認知症患者デイケア(以下,デイケア)と訪問介護を利用した状態での在宅復帰を果たすことができた.退院後,夫は,介護指導教室での指導や訪問介護の導入,デイケアへの申し送り等の対応について「(介護が)楽になった」と語った.また,家族評価(介護負担感と介護肯定感尺度)では,入院時と比較して,退院時,退院1カ月後にかけて改善傾向を示し,その状態は退院2カ月後も維持された.今回,認知症が重度であっても家族介護者への支援体制が整っていれば在宅復帰が可能であることが示唆された.また,OTが家族支援を含めた作業療法実践を行うことで,よりスムーズな退院援助が実践できると推察した.
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