協会長対談
—釈 徹宗氏に聞く—生老病死と向き合うために(後編)
釈 徹宗
1,2
,
中村 春基
3
1浄土真宗本願寺派如来寺
2相愛大学
3日本作業療法士協会
pp.104-109
発行日 2017年2月15日
Published Date 2017/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200828
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環境を味方につける
中村 引き続き,釈先生にお話をうかがいたいと思います.先生はむつみ庵を始められる前から認知症の方とのお付き合いはあったのですか?
釈 いえ,ほとんどありません.ですから,どうかかわっていいのかわかりませんでした.横に座っていても15分もしたらクタクタになるのです.そこで“自分を括弧に入れる”という仏教のトレーニングを思い出して,実践してみたら結構楽になりました.そのときは,“なるほど,なるほど,仏陀もなかなか大したものだ”と思ったものです(笑).相手に寄り添おうとする際に,あまりに自分をキープしたままでいるとしんどいということがあるかもしれません.
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