増刊号 実践に役立つ! 生活行為向上マネジメント
第4章 教育現場での実践例
1 生活行為向上マネジメント教育と鳥取モデルを活用した臨床実習
馬場 孝
1
,
田住 秀之
1
,
高梨 悠一
1
,
前田 さやか
1
,
梅津 清司郎
1
,
土井 宣幸
2
Takashi Baba
1
,
Hideyuki Tazumi
1
,
Yuichi Takanashi
1
,
Sayaka Maeta
1
,
Seijiro Umezu
1
,
Nobuyuki Doi
2
1YMCA米子医療福祉専門学校
2鳥取県済生会 介護老人保健施設はまかぜ
pp.932-937
発行日 2016年7月20日
Published Date 2016/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200678
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生活行為向上マネジメント教育を開始するまでの経緯
筆者(馬場)は1984年(昭和59年)から27年間,認知症病棟専従のOTとして勤務した.筆者が学生時代に習った作業療法は「作業をいかに治療として用いるか」という考え方であり,臨床にいる間はこれを疑うことなく実践してきた.
2011年(平成23年)に縁あってYMCA米子医療福祉専門学校(以下,本校)の教員として赴任し,学生への教育とともに臨床実習でのアドバイスも行ってきたが,赴任1年目の実習地訪問にて臨床実習指導者(以下,SV)から「学生が患者さんと話をしようとしない」との訴えがあった.学生に理由を訊くと,「高齢者や障害者と話をしたことがないので,何を話していいかがわからない」との返事である.臨床で思っていた以上に,学生は臨床(他者とかかわる機会)体験が少なく,臨床実習に出る前の段階で高齢者らと接する機会を演習等で設ける必要を感じた.
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