特集 認知症の方を地域で支える
コラム:地域における作業療法士の可能性—できないことよりできることを発信していきたい
岩切 良太
1
1日南市立中部病院
pp.143-144
発行日 2016年2月15日
Published Date 2016/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200482
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はじめに:地域に出るきっかけ
筆者は,日南市立中部病院において,もの忘れ相談外来や訪問を担当している.そこでわかったことは,認知症の方や家族が,取り巻く環境や生活上の不便さを抱えていることであり,その不便さは,認知症に限らず,社会環境や地域特性,家族関係,社会資源の把握等,多くの要素が絡み合っていることである.その不便さや環境を整える支援をするためには,地域の現状を知ることが大切である.さらに,ニーズをつかみ適切な支援を行うことも必要である.
しかし,支援を行う際に資源不足や,その人に適した資源に出会えないことも多くある.それらをつくるにしても1人の力ではどうにもならない.まず,資源の把握と使い方を判断するためにも,地域に出て現状を把握し,顔のみえる関係づくりをする必要があると考える.
そこで今回,筆者は病院だけのかかわりだけでなく,地域に出て多くのつながりを得て,活動を行った.その活動について報告する.
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