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特集 病院における作業療法
緩和ケア病棟における作業療法の役割
The role of occupational therapy in palliative care unit
小川 朋子
1
Tomoko Ogawa
1
1たたらリハビリテーション病院
pp.494-498
発行日 2015年6月15日
Published Date 2015/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200237
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Key Questions
Q1:緩和ケア病棟におけるOTの役割とは?
Q2:緩和ケア病棟におけるリハの留意点とは?
Q3:緩和ケア病棟におけるOTの課題とは?
はじめに
近年,日本でもがんの罹患率は増えており,小児から高齢者まで「がん」は身近にある疾患の一つである.その対象者の疼痛コントロールを含む「終の住み処」の選択の一つとして「緩和ケア病棟」がある.
リハ医学の分野においても,「がん」は今後対応頻度の増加するであろう分野の一つであるが,「緩和ケア病棟」でのリハの認知度はまだ高くない.
2010年(平成22年)診療報酬改定では,がん患者におけるリハ算定が可能となり,徐々に視野の広がりをみせている「がんリハ」だが,機能回復を目的とするこれまでのリハ概念とは異なり,終末期,緩和ケアのリハは機能回復への期待が難しい時期に直面する機会が多く,複雑に混在する病態と,時に急激に悪化する症状に,リハのかかわり方に悩むセラピストも多いのではないだろうか.
本稿では,緩和ケア病棟(主にがん患者)のリハについて,筆者の経験からOTとしての役割や課題を考える機会としたい.
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