Japanese
English
研究
認知症治療病棟におけるアロマ活動と作業療法の検討
The effects of the occupational therapy and aroma activity in geriatric ward for persons with dementia
松浦 篤子
1
,
上城 憲司
2
Atsuko Matsuura
1
,
Kenji Kamijou
2
1医療法人洗心会 荒尾こころの郷病院
2西九州大学大学院
キーワード:
認知症高齢者
,
作業療法
,
香り(アロマ)
Keyword:
認知症高齢者
,
作業療法
,
香り(アロマ)
pp.430-434
発行日 2014年5月15日
Published Date 2014/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001100495
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Abstract:本研究の目的は,認知症治療病棟において香り(アロマ)を用いた作業療法(アロマ活動)介入を実施することで患者の心身機能にどのような影響を与えるのか検討するものである.アロマ活動は,①挨拶,②アロマ精油の芳香,③下肢マッサージ,④余韻を楽しむ会話,の順で行い,週1回8カ月実施した.本研究に同意の得られた10名を対象とし,これを通常プログラムに加えアロマ活動を実施する介入群と通常プログラムを実施する対照群にランダムに振り分けた.この2群を介入前後で比較した結果,介入群は,認知症行動評価尺度のGBS(合計点,大項目の感情機能と精神症状)に有意な改善が認められた.また,睡眠状態においては,介入日の夜間に良眠傾向を示した.一方,対照群においては,すべての項目に有意差は認められなかった.今回のアロマ活動介入は,嗅覚以外の触覚・視覚・聴覚等のさまざまな刺激で構成されており,これら多因子の介入によって感情機能や精神症状の改善,夜間良眠につながったと推察した.
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