Japanese
English
症例報告
脳卒中後の慢性期重度片麻痺に対する多角的な上肢機能訓練を実施した一例
Multifaceted training for severe chronic upper extremity hemiplegia after stroke:A case report
花田 恵介
1
,
竹林 崇
1
,
梅地 篤史
1
,
天野 暁
1
,
丸本 浩平
2
,
道免 和久
3
Keisuke HANADA
1
,
Takashi TAKEBAYASHI
1
,
Atsushi UMEJI
1
,
Satoru AMANO
1
,
Kohei MARUMOTO
2
,
Kazuhisa DOMEN
3
1兵庫医科大学病院リハビリテーション部
2兵庫県立リハビリテーション西播磨病院
3兵庫医科大学リハビリテーション医学教室
キーワード:
脳血管障害
,
慢性期
,
併用療法
Keyword:
脳血管障害
,
慢性期
,
併用療法
pp.1300-1305
発行日 2013年10月15日
Published Date 2013/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001100312
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Abstract:今回,慢性期の重度片麻痺患者に対し,ボツリヌス(Btx)療法,ReoGoTMを用いたロボット治療(RT),神経筋電気刺激(NMES),装具療法と課題指向型訓練(TOT)を併用した外来作業療法を行った.【症例】55歳男性,右利き.2度の脳卒中を発症.初発から2年経過した慢性期に訓練を実施した.初診時,左上肢は屈曲共同運動パターンに準じた運動のみ可能で,随意的な肘関節伸展および手指伸展運動は不可能だった.【介入】Btx施注後,1日90分,週3回の訓練を約10週間(30回)実施した.RTは上肢用運動訓練装置であるReoGoTMを用いた.TOTはNMESおよび弾性部型動的スプリントを装着した状態で実施した.【結果】Fugl-Meyer Assessment:26→34点,Motor Activity Log(Amount of Use):0.58→1.13.【考察】本例はBtx療法後にRTとTOTを実施したことで麻痺手の改善を認めた.脳卒中後の重度片麻痺例に対しては治療法を適切に組み合わせながら,効率的かつ有効な介入方法を模索していく必要がある.
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