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Key Questions
Q1:若年性認知症の人や家族のニーズのアセスメントとは?
Q2:若年性認知症の人や家族が社会資源利用のための支援とは?
Q3:若年性認知症の人の参加型活動とは?
はじめに
認知症の人とみんなのサポートセンター(以下,当法人)は,若年性認知症の本人や家族等,既存の社会資源ではニーズの満たされない人たちや,その支援者へのサポートを目的に活動を行っている.若年性認知症の本人が事務作業や絵を描くこと,サポーターと共に歩く等の参加型活動の場を提供するとともに,本人や家族の相談を受け,既存の社会資源を活用できるように支援している.
若年性認知症の本人や家族は,その時々にさまざまな支援を必要としている.社会資源は医療保険,障害者総合支援,介護保険,就労支援等,相談窓口が多岐にわたり,加えて専門職の経験が少ない等の理由により,適切な時期に必要な社会資源を活用しにくい現状にある.
全国では,多岐にわたる社会資源利用を円滑にするために,「若年性認知症支援ハンドブック」を作成している自治体が出てきている.より身近な自治体で,支援ハンドブックが作成され,まず役所や地域包括支援センター等の相談窓口職員が対応力を向上させることが望まれている.
若年性認知症の支援には,どのような支援を必要としているのかを見きわめ,適切な社会資源の利用をどのように促していくかが重要である.若年性認知症は社会資源の少なさとアクセスの悪さがあるうえに,本人・家族の心理的葛藤も大きい.その葛藤に寄り添いながら,本人の“力”も見きわめて適切な社会資源活用を行っていくことが重要である.ここでは,特に就労支援について詳細に述べる.
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