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編集後記
小澤 壯治
pp.124
発行日 2006年2月15日
Published Date 2006/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.4426900677
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新年を迎えて医療界もさらに変化を迫られそうである.2007年度をめどに厚生労働省は病院などの医療機関に対して,患者が病院を選ぶうえで参考になる詳細な情報を開示するよう義務づける方針を固めたという.そのなかには医師の専門医資格の有無が含まれている.2004年度から日本内視鏡外科学会が進めてきた技術認定制度は,内視鏡外科手術に携わる医師の技量を共通の基準に従って評価し,所定の基準を満たした者を認定する制度で,厚労省の方針に適合することになるであろう.
患者側からみると,所属医師の専門医や認定医などの資格は病院選択の材料の一つとして役に立つと思われるが,医師側からみると,資格がない場合には診療や教育に支障をきたすかもしれないという危惧がある.内科系の専門医資格とは異なり,外科系の技術認定資格を得るためには,症例数の多い病院に勤務せざるを得ず,症例数の不十分な病院の外科的活動が低下しないか,必要な外科系医師の確保が可能かなどの心配が生じる.
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