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編集後記
小澤 壯治
pp.688
発行日 2015年11月15日
Published Date 2015/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.4426200203
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私は平成16年から平成27年までの12年間にわたり本誌の編集委員を務めさせていただきました.担当いたしました第9巻から第20巻を振り返ってみますと,第9巻から第14巻までは「特集」が組まれていました.1年間に出版する6号のうち,最多は5回に「特集」が企画されましたが,第14巻の1回を最後に「特集」は誌面からなくなりました.「原著」,「症例報告」,「手術手技」,「私の工夫」,これら4種類の論文の合計本数を計算すると,第13巻までは41本から58本でありましたが,第14巻以後では66本から89本と増加しました.採用論文数からみましても「特集」以外の論文数の増加は,本誌への投稿論文数の増加すなわち会員からの認知度の上昇を意味して喜ばしい現象ですが,編集委員の編集作業量が膨張して嬉しい悲鳴をあげることにもなりました.
投稿された論文はどれも興味深い内容で拝読するのが楽しみでした.論文を書き慣れた先生,またはしっかりと上級医に指導されたと思われる先生が執筆した原稿はすらすらと読むことができて査読者としては楽でした.一方,投稿規定から逸脱した原稿,新知見が乏しい原稿,研究方法や解釈が正しくない原稿などは査読者泣かせでした.忙しい臨床の合間に論文執筆をした執筆者の努力になるべく報いたいという思いと,科学的であるべき大原則を維持すべしという考えの狭間で心を落ち着かせながら評価をしてきました.
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