教育セミナー 内視鏡外科(消化器)の技術認定に合格するための手術手技
臓器別基準;大腸
渡邊 昌彦
1
1北里大学医学部外科
pp.355-358
発行日 2005年6月15日
Published Date 2005/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.4426900613
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はじめに
腹腔鏡下大腸切除を安全かつスムーズに手術を遂行するには,術者,スコピスト,助手,介助者があらかじめ手順を詳細に把握しておかなければならない.腹腔内の限られた空間で鉗子操作を合理的に進めるためには,手順に沿って定められた鉗子を適切なポートから挿入し,それぞれの役割を明確にしておく必要がある.本法は視野が狭小で腹腔内全体が把握しにくいので,数本の鉗子による適切な視野展開が最も重要である,大腸の手術は?離・授動,血管処理,腸管切除,吻合からなる.膜構造や血管走行に関する正しい解剖を知ってはじめてそれらの操作を完結できる.そのうえで,おさえておけば出血は止まるといった考えは,およそ通用しない精密な操作の積み重ねが要求される.
本稿では合併症を起こさず,安全に腹腔鏡下大腸切除を行うための基本操作について,技術認定の基準に沿って紹介する
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