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編集後記
徳村 弘実
pp.368
発行日 2005年6月15日
Published Date 2005/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.4426900614
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婦人科と泌尿器科領域に続いて消化器・一般外科領域でも技術認定の第1回審査結果が発表された.前からの懸案であり,まず技術認定制度委員会と審査委員会の各委員,そして会員の方々の精勤と協力の成果と評価しなければならない.その最中,浜松で臨床研修研究会に参加した.周知のように最近の医学教育の中心テーマである臨床研修問題を扱う公的研究会である.新制度が導入され1年が過ぎたが,心配されたマッチングもうまく機能し現場の初期研修も無難に進んでいるという評価であった.今回の主題の1つが2年研修後のいわゆる後期研修で,2年から4年ほどの後期研修の受け入れ態勢とプログラムを各病院で作り情報公開すべきとの趣旨の話があった.眼前に迫った課題はまだシステム化されていない後期研修体制の構築であり,大学院との調和の問題である.後期研修は職業選択の自由の点から法的拘束はありえないそうだが,その研修内容は内科や外科専門医取得課程によって裏打ちされることになろう.いずれにせよ,一般外科を目指す医師は卒後,初期研修認定に始まり外科専門医,そしてサブスペシャリティの消化器外科,呼吸器外科や乳腺などの専門医という階梯を経ることになる.その最上階に内視鏡外科の技術認定が位置するのか.
さて,内視鏡下手術が開放手術と本質的に大分違うことは再三指摘されてきた.患者への恩恵が大きい内視鏡下手術であるが,その限界はまだ手技的つまり実行可能性という意味の限界を指すレベルにある.
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