特集 内視鏡外科手術における技術認定
〔巻頭言〕内視鏡外科手術における技術認定制度の確立とそれによる新たな展開
山川 達郎
1,2,3
1日本内視鏡外科学会技術認定制度委員会
2帝京大学医学部
3京浜総合病院
キーワード:
日本内視鏡外科学会技術認定制度
,
日本内視鏡外科学会技術認定制度規則
Keyword:
日本内視鏡外科学会技術認定制度
,
日本内視鏡外科学会技術認定制度規則
pp.101-104
発行日 2003年4月15日
Published Date 2003/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.4426900387
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はじめに
腹腔鏡下胆嚢摘出術が臨床に登場した初期,技術の未熟さに起因する死亡例や合併症が数多く報告されたことは記憶に新しいところである.当時,これを問題視した米国外科学会(ACS),米国内視鏡外科学会(SAGES),ヨーロッパ内視鏡外科学会(EAES)や日本内視鏡外科学会は,それぞれ内視鏡外科手術を行う医師の資格を規制した独自のガイドライン1)を発行するかたわら,機関誌やビデオを発刊しての情報の提供や地域に発生した公認研究会や本学会への参加のよびかける一方,企業による講習会を後援するなどあらゆる手段を用いて教育に力を注いできた.しかしながら,今もって技術にまつわる合併症が跡を絶たないのが現状である.
この問題は,第13回日本内視鏡外科学会総会(会長:谷村弘 和歌山県立医科大学名誉教授)時に開催された理事会で提起され,日本内視鏡外科技術認定制度検討委員会の設立が承認された.そして,それを受けて,内視鏡外科が頻繁に行われている表1の領域を選び,それぞれの科から,(1)日本内視鏡外科学会の会員であること,(2)東京近辺に在住する者であること,(3)日頃,実際に内視鏡外科手術を行っている者であること,を条件として各2名の委員を選出し,2001年6月29日,第1回内視鏡外科技術認定制度検討委員会が東京ステーションホテルで開催された.
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