特集2 ERスタンダード ショック—最速介入のための認知力と確かな対応力を身につける
【Part 2】対応力を磨く
【コラム1】とはいえ,クリアカットにできない患者は?—蘇生輸液の安全域が狭いケースでの対応方針を押さえる
川口 剛史
1
Takeshi KAWAGUCHI
1
1聖マリアンナ医科大学 救急医学
pp.160-162
発行日 2022年11月25日
Published Date 2022/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3105200024
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実臨床では,ショックの病態を4つの分類*1に綺麗に当てはめられないケースや,複数の病態が併存するために判断に迷うケースにしばしば遭遇する。しかし,そういったクリアカットにできないような心不全,腎不全(維持透析),肝硬変などの併存疾患がある患者は輸液のハイリスクとされ,蘇生に関する研究の対象から除外されていることが多く,エビデンスは限られている。
本稿では,そのような「蘇生輸液の安全域が狭いハイリスクな患者」がショックで救急外来に到着した際の対応について解説する。
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