ファースト・エイド
カット・ダウン
安富 徹
1
1国立京都病院・外科
pp.1130-1131
発行日 1966年8月10日
Published Date 1966/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201423
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はじめに
持続的に点滴静注を行なうさいに,静脈を手術的に露出し,これに小切開を加えてポリエチレン・チューブなどを挿入,固定しておくと患者が少しぐらい動いても静脈を確保することができる。このような方法をcut downという。外科領域では広く行なわれているが,内科医の方々はメスを持つのがおつくうなのかあまり行なわれないようである。しかしこの方法はけつして高等な技術や多数の器械が要るわけではない。ショック状態で静脈の出にくい場合や重篤で長時間にわたつて輸血や輸液の必要な症例には,ルーチンに行なうべき方法である。日ごろあまりメスをお持ちにならない方のためにその要点を申しあげよう。
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