コラム4 術中CRRTの利点・欠点

持続的腎代替療法continuous renal replacement therapy（CRRT）は集中治療領域において必要不可欠な治療法である。その意義は，腎機能を補助する目的から炎症性サイトカインなどの除去や人工肝補助療法まで拡大している。しかし，術中CRRTの施行に関する基準，ガイドラインなどはなく，麻酔科医や集中治療医の判断に委ねられている。したがって，麻酔科医として術中CRRTを施行するにあたり，その利点，欠点を理解することは必要不可欠である。

　本稿では，過去の術中CRRTの報告をもとに，その利点と欠点について解説する。