連載 Estrogen Series
更年期後のホルモン療法―その利点と欠点
矢沢 珪二郎
1
1ハワイ大学
pp.583
発行日 2014年6月10日
Published Date 2014/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409103803
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更年期後のホルモン療法は臨床的に有用である.しかし,慢性疾患を目的とした使用には利点と欠点があり,そのバランスに関してはいまだに明瞭な結論はない.ここで取り上げる論文は,WHIでなされたホルモン試験を総合し,利点と欠点を比較検討しようとしたものである.
対象となったのは,年齢50~79歳の27,347名の更年期後の女性である.試験対象の女性に対して,子宮が温存されている場合(n=8,506)にはconjugated equine estrogen(CEE)0.625 mgとmedroxyprogesterone acetate(MPA)2.5 mgを毎日服用した(プラセボではn=8,102).子宮摘出を受けた女性(n=5,310)ではCEE 0.625 mgのみを毎日服用した(プラセボ=5,429).平均追跡期間は5.6~7.2年であった.
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