別冊秋号 —麻酔科医なら知っておきたい—血栓症・塞栓症
PART2 血栓総論
11 予防法1—抗血小板薬
中嶋 康文
1
,
相原 聡
1
,
穴田 夏樹
1
1関西医科大学 麻酔科学講座
pp.73-80
発行日 2021年9月17日
Published Date 2021/9/17
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3104200227
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最近の大規模多施設研究により,冠動脈インターベンション(PCI)患者の抗血小板療法に新しい展開がみられる。今まではPCI後の抗血小板療法はステント血栓リスクを過大に評価して,出血リスクをある程度許容してきた。しかし出血リスクの高い患者が多いとされる日本(East Asian Paradox)でも,直近のガイドライン1)で日本版高出血リスク評価基準を作成し,血栓リスクより出血リスクを優先して抗血栓薬多剤併用療法の期間短縮(de-escalation)を決定することや,待機的非心臓手術の施行時期が短縮できることが記載され,また周術期の抗血栓療法がより詳細に示されている。
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