別冊春号 2021のシェヘラザードたち
第17夜 一地方市中病院から,麻酔科学の夜明けを目指して—臨床研究のすすめ・症例報告の覚悟
黒岩 香里
1
1長野赤十字病院 麻酔科
pp.107-116
発行日 2021年4月15日
Published Date 2021/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3104200207
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「どうして麻酔がかかるのか?」
その謎を解き明かすべく,多くの麻酔科医がシェヘラザードたらんと,長い夜の闇を照らすように千夜を一夜一夜つないできています。いつか私も,語り継がれるとまではいかなくても,何か足跡を残せたらと思うようになりました。麻酔科学が明るい朝を迎えるために一人の麻酔科医としてできることは,症例報告を書くこと,臨床研究を行うことではないか,と私は考えています。麻酔科医として経験した興味深い出来事はもちろんのこと,不思議な話,うまくいった話などなど,明日のために今夜を耐える未来のシェヘラザードたちの道しるべとなるように,形を残しておきたいのです。
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