連載 認知症の人とその家族から学んだこと—「……かもしれない」という、かかわりの歳月のなかで・第1回【新連載】
覚悟を決めた記念すべき1日
中島 紀惠子
1,2
1新潟県立看護大学
2北海道医療大学
pp.318-319
発行日 2017年4月15日
Published Date 2017/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688200680
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どうしても書いてみたいこと
格言なのか、誰が言ったことかも知らないが、「過去に起こったことが、未来にも起こる」という言葉が好きだ。全体を俯瞰できるところで、もたもたしている自分の「いまの状況」を見つめるのが、好みに合っているのかもしれない。そういえば、“それ、面白いね”というのが私の口癖だそうである。そして、私の悪い癖は“教えたがり”である。教員病であろう。教員歴約40年、看護の世界に居続けて50年以上にもなるのだから仕方のないことだと弁解するしかない。そういう私には、いま、どうしても書いてみたいことがある。
それは「かもしれない」という目でモノをみること、聴くこと、そうした「構え」の立ち位置から、全体を見回すこと、時を待つこと、そして、いざダッシュするときは、それまでの“たまり”すべてのパワーを使う。これがとても大事だという経験について書いてみたい。
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