別冊秋号 周術期管理
PART1 術前の準備
5 口腔ケアについて
山内 千佳
1
,
渋谷 恭之
2
1名古屋市立大学病院 歯科口腔外科
2名古屋市立大学大学院医学研究科 口腔外科学分野
pp.25-30
発行日 2020年9月15日
Published Date 2020/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3104200146
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口腔には細菌,真菌,ウイルスなど,おおよそ8000種にもおよぶ微生物が生息しており,唾液中の細菌数は糞便とほぼ同等(約109cfu/mL)といわれている。周術期には歯周病などによる口腔感染巣をあらかじめ除去しておくことが重要であり,綿密な口腔管理を行うことで口腔の細菌数を最大で1/100程度に減少できる。このような口腔管理による医療費削減効果が期待されており,在院日数が10〜20%短縮する,あるいは抗菌薬の投与回数や投与日数が大幅に減少するなどの報告がみられる。
本稿では周術期における歯科の役割について紹介する。
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