特集 STI/HIV
Part 1 STI:症状からのアプローチを中心に
7.STIを症状からアプローチする④ 腸炎から疑うSTI—感染部位の分類から整理する
松尾 裕央
1
Hiroo MATSUO
1
1大阪大学医学部附属病院 感染症内科
pp.895-906
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103901213
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腸管,直腸,肛門におけるSTIについては,男性同性愛者(MSM*1)における肛門近傍や直腸における異常を,1976年にKazalら1)が“gay bowel syndrome”という用語で報告したなかで,感染症についても言及されている。のちにこの“gay bowel syndrome”という用語は,conditionであってsyndromeではないこと,gayに特異的な状況ではないことから現在は使用されなくなった2,3)。
本稿では,腸炎から疑うSTIについて整理し,そのなかでも特に重要な直腸炎(proctitis)を中心に概説する。
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