特集 STI/HIV
Part 1 STI:症状からのアプローチを中心に
6.STIを症状からアプローチする③ 性器に潰瘍があったら—原因疾患ごとの特徴と診断方法
長命 友梨
1
,
西村 翔
1
Yuri CHOMEI
1
,
Sho NISHIMURA
1
1兵庫県立はりま姫路総合医療センター 感染症内科
pp.885-894
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103901212
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陰部潰瘍の原因は感染症または非感染症に大きく分けられる。感染症であれば,代表的なものには単純ヘルペスウイルス(HSV*1),梅毒があり,そのほか鼠径リンパ肉芽腫症,軟性下疳,鼠径肉芽腫,エムポックス,ヒト免疫不全ウイルス(HIV),Epstein-Barrウイルス(EBV),Lipschütz潰瘍などが挙がる。非感染症であれば,外傷,Behçet病,Crohn病,悪性腫瘍,薬剤性といった鑑別が挙がる(表1)1〜7)。
本稿では,陰部潰瘍を鑑別していくうえで,それぞれの潰瘍病変の特徴や付随する症状,診断方法について述べる。
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