特集 ホスピタリストのための栄養療法
Part 1 低栄養・低体重を示す病態の評価・治療
1.低栄養の害,栄養療法の重要性—来るべき“Nutritional care is a human right”の時代
鷲澤 尚宏
1
Naohiro WASHIZAWA
1
1東邦大学医療センター大森病院 栄養治療センター
pp.591-597
発行日 2024年5月1日
Published Date 2024/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103901174
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疾患に罹患したときに,低栄養の既往歴や現在の栄養状態に注意しなければならないということは医療従事者の一般的認識となっているが,いざ受け持ち患者が栄養スクリーニングなどで栄養管理の対象として抽出されると,担当者の診療計画として,栄養管理が後回しにされてしまう事例がいまだに存在する。低栄養が疾患の原因となっているときはもちろんだが,不十分な栄養管理が病態を悪化させてしまうことがあれば,これも医療の質としては悪いことになり,大問題となる。その対策の必要性は一般社会よりも医療機関において,さらに高いといえる。
本稿では,低栄養の害と対策の必要性について述べる。
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