特集 感染症3
Part 2 病態編② パターン認識でとらえる発熱・感染症
8.リンパ節腫脹と発熱—膨大な鑑別疾患へのアプローチ
立石 哲則
1
,
織田 錬太郎
1
Yoshinori TATEISHI
1
,
Rentaro ODA
1
1東京都立多摩総合医療センター 感染症内科
pp.605-613
発行日 2023年6月1日
Published Date 2023/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103901067
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リンパ節腫脹は一般外来で遭遇する頻度の高い症候である。原因は,悪性腫瘍,感染症,自己免疫疾患,医原性など多岐にわたる。多くが良性で,無治療で自然軽快することも多いが,なかには見逃してはならない疾患や,積極的な問診がなければ鑑別に挙げにくい疾患もあるため,一般的なアプローチを知っておく必要がある。
本稿では,前半でリンパ節腫脹への診断アプローチにおけるポイントを説明し,後半で「発熱+リンパ節腫脹」をきたす重要な疾患について説明する。症候の全体像を把握するとともに,各疾患におけるイメージをつかむことで,「発熱+リンパ節腫脹」への理解が深まれば幸いである。
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