今月の主題 First-line検査
一般症状からみたFirst-line検査
体重減少
上野 貴之
1
,
松本 俊夫
1
1横浜労災病院内科
pp.668-669
発行日 1994年4月10日
Published Date 1994/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902667
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ポイント
●6カ月で5kg以上,あるいは1カ月で1kg以上の体重減少をみたら,原因疾患の存在を考え,精密検査をする必要がある.この際,体内水分量の変化ではなく,lean body massの変化であることを確認する.
●体重減少は,①食事摂取量低下,②吸収障害,③代謝亢進,④エネルギー利用障害のいずれかの機序で起こる.
●原因疾患は,悪性腫瘍,消化器疾患,感染症,内分泌代謝疾患,腎不全,精神疾患のいずれかである場合が多く,病歴,臨床症状から必要な検査計画を立てる.
●原因疾患が見出せない場合でも,潜在する原因の検索を持続しつつ,最低半年間は経過観察する必要がある.
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