特集 身体診察
各論編
5.心音の診察—「聴きにいく」意識をもたなければ聴き逃してしまう
石井 大太
1
,
鈴木 智晴
1
Daita ISHII
1
,
Tomoharu SUZUKI
1
1浦添総合病院 病院総合内科
pp.57-67
発行日 2022年9月20日
Published Date 2022/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900998
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心臓の診察は,心臓そのものの形態的異常,伝導路の異常,弁の異常,循環動態の異常の推測を主たる目的としている。
聴診では,正常心音(Ⅰ音,Ⅱ音),過剰心音(Ⅲ音,Ⅳ音),心雑音にフォーカスがあてられ,その多くは心臓の各弁の形態的・機能的異常を反映していることが多い。このため,聴診を行う部位と各弁が発する音の及ぶ領域の解剖学的な相関を意識することが重要である(図1,2)。
本稿では,心尖拍動の視診・触診および心臓の聴診について,症例を挙げつつ説明する。
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