特集 内分泌疾患2
Part 2 どこまでを専門家がみて,どこから総合内科医がみるのか?
9.下垂体:②下垂体卒中,視床下部・下垂体炎
福岡 秀規
1
Hidenori FUKUOKA
1
1神戸大学医学部附属病院 糖尿病・内分泌内科
pp.425-429
発行日 2021年12月22日
Published Date 2021/12/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900915
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key point
・下垂体卒中,下垂体炎を疑うきっかけは主に頭痛であるが,視野異常や副腎不全症状を伴った場合は,より強く疑う。
・副腎不全を呈する症例は,まず副腎不全に対する初期治療を行い,その後に内分泌専門医へ紹介する。視野,視力の障害が顕著な症例は,同時に脳神経外科への紹介も考慮する。
・副腎ステロイドおよび甲状腺ホルモンの投薬管理を内分泌専門医から引き継いだ場合,副腎ステロイドについては,過剰投与になっていないかを体重などを指標にモニタリングしつつ,シックデイの対応が守られているかも,適宜,確認する。甲状腺ホルモンについては,遊離サイロキシン(FT4)を正常範囲中央値よりも高い値に維持し,甲状腺刺激ホルモン(TSH)値は投薬量調整の指標としては使用できないことに留意する。
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