特集 抗血小板薬,抗凝固薬のすべて
5.血小板機能異常,凝固異常時に使用する検査—適切な選択とその結果の解釈
片桐 尚子
1
,
涌井 昌俊
2
Hisako KATAGIRI
1
,
Masatoshi WAKUI
2
1慶應義塾大学病院 臨床検査科
2慶應義塾大学医学部 臨床検査医学教室
pp.537-550
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900701
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止血と血栓は表裏一体の事象であり,止血血栓検査は血栓形成のメカニズムや止血凝固反応の複雑かつ緻密な様相を反映する。出血傾向とは,何らかの原因により正常止血機構が障害された結果生じる易出血状態をいう。血栓傾向とは,何らかの原因により血管内に止血機転を惹起することであり,日本の死因の上位を占めている。
本稿では,血小板機能異常や凝固機能異常時にどのような検査が適切であるか,またその結果報告および解釈,さらに関連検査の選択方法について概説する。また,検査におけるChoosing Wiselyの考え方,直接経口抗凝固薬(DOAC*1)のモニタリングの現状と課題についても論じる。
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