連載 ホスピタリストが日本の医療を変える・case 2
江別市立病院—地域医療系総合内科医による病院内科の再構築
阿部 昌彦
1
1江別市立病院 総合内科
pp.330-333
発行日 2013年12月1日
Published Date 2013/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900445
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ここ北海道の早春,白樺の若葉とエゾ山桜が稜線の青空と谷間の残雪に映える。私の好きな郷里の景色だ。みなさんは白樺がパイオニアツリーとよばれることをご存じだろうか?川の氾濫や土砂崩れなどでできた荒地(攪乱地)にいち早く芽生え,早い成長で白樺林を作り,やがて次世代の樹種を育み,森の基礎となる使命を果たすからだ。その森の一部が再び傷んでも,同じように白樺が補修する。白樺は地域医療系総合内科医であると私は思う。医療資源の乏しい地域でもそこに根ざして活躍することができる木だ。攪乱地のような欠損を埋める力をもつ総合内科医は病院再生のキーパーソンである1)。
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