特集 膠原病
【免疫抑制剤】
9.②ステロイド(糖質コルチコイド)—投与前のチェックと投与中の管理が患者のQOLを左右する
岩波 慶一
1
Keiichi IWANAMI
1
1練馬光が丘病院 膠原病・リウマチ内科
pp.389-403
発行日 2014年6月1日
Published Date 2014/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900363
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
ステロイド(糖質コルチコイド)は膠原病リウマチ性疾患治療の中心となる薬物であり,ステロイドを適正に使用することが治療経過を左右するといっても過言ではない。1949年にHench1)が“compound E”と称する100mgのコルチゾンを関節リウマチ患者に連日筋注し,劇的な改善を報告して以来,半世紀あまりにわたり,さまざまな膠原病リウマチ性疾患にステロイドは投与され続けている。しかし,いまだにその使用法は標準化されているとは言い難い。その最大の理由は,ステロイド療法に関する症例対照研究の不足によるものであるが,これまでの経験,報告からステロイド療法にまつわるさまざまな知見は蓄積されつつある。本稿では,可能なかぎり客観的データに基づいてステロイド使用法を検討する。
Copyright © 2014, MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD. All rights reserved.