特集 循環器疾患1
【コラム】虚血の生理—冠動脈造影(CAG)は常にゴールドスタンダードか
杉崎 陽一郎
1
Youichirou SUGIZAKI
1
1神戸赤十字病院 循環器内科
pp.598-605
発行日 2015年9月1日
Published Date 2015/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900217
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読者の皆さんは「冠動脈狭窄で同じ75%と判断しているにもかかわらず,患者Aでは症状があり,患者Bでは症状がない。なぜだろうか」と疑問をもったことはないだろうか。
この疑問に対する答えを導くために,本稿では,しばしば虚血性心疾患の診断のために行われるATP負荷心筋シンチグラムや冠動脈造影(CAG),最近その有用性が報告されている血流予備量比(FFR)などに言及しながら,冠動脈の血流の生理や虚血が生じる病態生理に関して述べ,「CAGは常にゴールドスタンダードか」ということを考えていきたい。
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