特集 周術期マネジメント
5.肝障害を有する患者の手術—肝硬変患者における手術リスク判断のカギは,CTP,MELDと門脈圧亢進の有無
篠浦 丞
1
Susumu SHINOURA
1
1沖縄県立中部病院 消化器内科
pp.301-313
発行日 2016年6月1日
Published Date 2016/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900162
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「周術期の肝障害」に関してホスピタリストが遭遇する状況として,以下が考えられる。
・肝障害患者の待機手術が行われる。
・待機手術患者の血液検査でたまたま肝障害が判明した。
・肝障害患者の緊急手術が行われる。
・緊急手術患者の血液検査でたまたま肝障害が判明した。
・術後,患者に肝障害が生じた。
基本的に,待機手術患者が「待機手術が禁忌となる肝障害」(後述)に該当すれば,手術は中止か,少なくとも延期して状態の改善を待つ,あるいは低侵襲の別な方法で対応するということになる。一方,緊急手術は不可避である場合が多く,術前リスク層別化のうえ,周術期合併症の種類と程度を予測し,早期に,あるいは予防的に対応することが求められる。
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