特集 腫瘍
8.合併症(オンコロジックエマージェンシーを中心に) ④腫瘍随伴症候群—DIC,DVT/PE,リウマチ性疾患,腫瘍熱をみたとき・疑ったとき
中坊 周一郎
1
Shuichiro NAKABO
1
1京都大学大学院医学研究科 内科学講座 臨床免疫学
pp.687-691
発行日 2016年9月1日
Published Date 2016/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900118
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腫瘍随伴症候群とひと口に言っても,その症状は極めて多岐にわたる。神経系の異常を想起する医師もいれば,皮膚筋炎のようなリウマチ性疾患を考える医師もいるだろう。本症候群の患者に出会うタイミングも,さまざまである。腫瘍の治療中に出現することもあれば,逆に,腫瘍随伴症候群に関する症状を主訴に受診し,それをきっかけに悪性腫瘍の診断に至ることも少なくない。
このような多様性が医師を悩ませることとなり,臓器にとらわれない広い知識が必要となる。悪性腫瘍の治療とは独立して治療を行うべきか? 一般外来でどのような患者をみた際に,悪性腫瘍を考えるべきか? 紙面の許すかぎりカバーしてみたい。
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