特集 他科の知識1
泌尿器科の知識
2.尿路結石—真の治療は成分分析に基づく成因解明と再発予防
岡田 淳志
1
Atsushi OKADA
1
1名古屋市立大学大学院医学研究科 腎・泌尿器科学分野
pp.835-847
発行日 2016年12月1日
Published Date 2016/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900077
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尿路結石は,生活習慣の欧米化を背景にその罹患率が増加し,男性は6人に1人,女性は15人に1人が一生のうち1度は罹患する「国民病」ともよべる疾患となった。尿路結石の多くは腎内において無症状で形成されるが,それが下降することによって尿管を閉塞し,急激な腎盂内圧の増加による疝痛発作で発症する。一方,近年では健診や他の目的で撮影したCTなどで偶発的に診断される例も多い。このような背景から,尿路結石はそのfirst touchが泌尿器科ではなく,一般内科医あるいは救急医によってなされることが多い。
本稿では,2013年に発行された『尿路結石症診療ガイドライン第2版』1)ならびに欧米のガイドラインをもとに,その診断,原因精査,治療,予防について概説する。
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