特集 他科の知識1
皮膚科の知識
5.膠原病,自己免疫疾患に伴う皮疹—どの部位にどんな症状をきたすのか?
藤本 徳毅
1
Noriki FUJIMOTO
1
1滋賀医科大学 皮膚科学講座
pp.763-772
発行日 2016年12月1日
Published Date 2016/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900067
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皮疹を主訴に一般内科医の外来を訪れる患者は少ないが,皮疹があっても発熱していれば内科を,関節痛があれば整形外科を受診するケースは多いのではないだろうか。また,発熱を主訴に入院した患者が皮膚病変を伴うことはよくあり,その際,膠原病を含めて自己免疫疾患を疑い,皮膚科へコンサルトを依頼すべきか悩む機会も多いと思われる。患者は皮膚病変と全身症状は関係ないと思っていることも多く,正確な診断をするためには,医師が積極的に問診や視診を行い,全身症状と関連のある皮疹を見いだすことが必要となる。
本稿では,膠原病や自己免疫疾患に伴う皮疹について,①皮膚病変が中心となる疾患,②発熱や関節症状に加え皮膚病変を認める疾患,③膠原病,に大別して,誌面の許す限り網羅的に解説する。特に,部位については図1に疾患別の分布を示し,本文では症状と合わせてできるだけ記述した。
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