今月の主題 自己免疫性肝疾患のNew Wave
少し特殊な自己免疫性肝疾患
自己免疫性疾患(特に膠原病)に伴う肝障害
箱崎 幸也
1
,
蕨 治言
2
,
松本 俊治
3
1自衛隊中央病院内科
2三宿病院内科
3順天堂大学医学部第1病理
pp.115-117
発行日 1998年1月10日
Published Date 1998/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402906643
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
●膠原病と肝疾患との関連性は,肝疾患を合併する膠原病,関節症状を伴う肝疾患,薬剤性肝障害に3分類される.
●膠原病患者で肝障害を呈する約70%は薬剤性肝障害であり,アスピリンやステロイドによる頻度が高い.
●膠原病では壊死性血管炎が唯一の特異的肝病変であるが,通常では結節性動脈炎を除けば診断的価値は低い.
●RAの活動性とALP上昇は並行し,ALP上昇RA患者ではPBCを含むSicca症侯群の合併に注意を要する.
●SLEによる肝障害とAIHとの鑑別に最も有用なのは,抗2本鎖DNA抗体(蛍光抗体法)の測定でSLEに特徴的である.
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.