特集 ICUにおける神経内科
Part 2 中枢神経疾患
5. 中枢神経感染症—迅速な診断と治療が必要な髄膜炎・脳炎
與語 葵
1
,
片山 充哉
2
Aoi YOGO
1
,
Mitsuya KATAYAMA
2
1三沢空軍基地病院
2鉄蕉会亀田総合病院 総合内科・卒後研修センター
pp.787-795
発行日 2016年10月1日
Published Date 2016/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102200321
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細菌性髄膜炎は,迅速な診断と治療を行わなければ,重大な合併症や死亡につながる疾患である。一方,ウイルス性脳髄膜炎の多くは自然軽快する疾患であるが,ヘルペス脳炎による中枢神経感染症は合併症や致死率が高く,治療開始を遅らせてはならない。本稿では,ICUにおいて遭遇するこれらの疾患を中心に解説する。
Summary
●古典的髄膜炎の三徴がそろうのは約半数であることを認識する。
●細菌性髄膜炎に対する治療の遅れは死亡率・神経学的合併症(後遺症)発生率を上昇させることに留意する。
●デキサメタゾンの投与のタイミングは抗菌薬投与直前または同時であることに注意する。
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