連載 Methodsを読むMethod【新連載】
第1回:EBMを正しく理解していますか?
笹渕 裕介
1
1東京大学大学院医学系研究科 ヘルスサービスリサーチ
pp.482-486
発行日 2016年4月1日
Published Date 2016/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102200286
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論文の“Methods”を正しく理解していますか?
“何となくわかった気になっている”あるいは“Methods部分は飛ばしている”など,きちんと読んでいない方も多いのではないでしょうか。
しかしそれでは,論文を正しく読んだことになりません。
この連載は,全7回の予定で,研修医から後期研修医で今まで論文をあまり読んでこなかった人,読んではいるけれどMethodsはわかりづらいと感じている人などを対象に,各回集中治療に関連した論文を1遍選び,“Methods”に焦点を当てて解説していきます。
この連載を読んだあとにはきっと,“Methods”を読みたくなるようになっているはずです。
Evidence Based Medicine (EBM)という言葉を聞いたことがないという人はいないでしょう。
では,この言葉をきちんと説明できる人はどうでしょうか?
全員ではないにしても,多くの方は説明できますよね?それでは,批判的吟味を普段から行っているという方はどうでしょうか?最低限の統計学的知識を必要としますね。
少し自信がなくなりましたか?でも,大丈夫です。
ここで「EBM」から基本的な「統計」の話まで一緒に勉強していきましょう。まず,EBMや基本的な統計についてお話しし,その後,よく使われる研究デザインや統計学的手法について,実際の論文を引用しながら,“Methods”を中心に具体的に解説していきたいと思います。
第1回目の今回はEBMについてお話しします。
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