日本列島
第26回らいを正しく理解する集い—沖縄県
伊波 茂雄
1
1沖縄県環境保健部
pp.711
発行日 1978年11月15日
Published Date 1978/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205712
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昭和53年度らい予防週間の初日,6月25日に「第26回らいを正しく理解する集い」(らい予防全国大会)が,財団法入・藤楓協会主催,厚生省・沖縄県・那覇市の後援で那覇市民会館で開催された.同大会が沖縄県で開かれるのは初めてのことであり,協会総裁・高松宮ご夫妻をはじめ,地元から平良県知事ら約2,000人,ならびに厚生省から公衆衛生・医務両局長,結核成人病課長らが参加し,らいに対する偏見をなくすことを誓い合った.
大会第一部では聖成協会理事長のあいさつのあと,宮古南静園自治会長が苦しい闘病体験を発表し,聴く人の涙を誘った.第二部では高松宮殿下のごあいさつがあり,引続き首里高校合唱部による貞明皇后の御歌合唱,らいの医療に尽くした人や啓蒙福祉活動に功績のあった個人8人と2つの団体に対する表彰と感謝状の贈呈があった.その後,祝辞に立った平良県知事は「らい発生の多い本県で,このような大会が開催されることは戦前・戦後を通じて初めてのことであり,誠に意義深いものがある.これを契機に関係者の協力により,また,らいに対する偏見を社会から無くすることによって,一日も早く患者および回復者が社会復帰ができ,幸せな生活が営めるように,さらに私達の社会から,らいが撲滅される日の早からんことを祈念するものである」と述べた.
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