特集 産科ICU
【コラム】産科急変対応トレーニング—母児に最善の医療を提供するために
鈴木 真
1
Makoto SUZUKI
1
1鉄蕉会亀田総合病院 産婦人科
pp.312-318
発行日 2016年4月1日
Published Date 2016/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102200270
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産科診療では他の診療科と異なり,健診を受けている妊婦は自施設で分娩することが予定されているにもかかわらず,いつ入院するかわからず,また,母児という2人の患者を同時に診療し,たとえ正常に経過していても急変するリスクがあるため,仕事量の増減が著しい。このような分娩にかかわる診療において,よりよい医療を提供するためにチームとして知識,技術の習得,そしてチームワークを促進,定着させ,仕事量の増加や急変対応が可能となるようなシミュレーション教育のプログラムが必要とされる。海外で多くのプログラムが構築され,近年では国内においても,プログラムが提供され始めている。本コラムではシミュレーション教育について解説するとともに,それらのプログラムを紹介する。
Summary
●母児に最善の医療を提供するためには,チームでの対応が必要である。
●個人の知識,技術の習得と,チームとしての力を向上させるため,シミュレーショントレーニングが開発されている。
●シミュレーショントレーニングは母児の予後改善に有効である。
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