特集 心臓血管外科 前編
術式別に学ぶ心臓血管手術:胸部大動脈疾患
3.下行大動脈置換術,胸腹部大動脈置換術
松山 重文
1
,
下川 智樹
1
Shigefumi MATSUYAMA
1
,
Tomoki SHIMOKAWA
1
1帝京大学医学部 心臓血管外科学講座
pp.815-824
発行日 2015年10月1日
Published Date 2015/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102200223
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本稿では,下行大動脈瘤・腹部大動脈瘤に対する開胸手術(置換術)の適応,術式,特有の合併症とその対策,術後管理について解説する。
Summary
●下行大動脈瘤では,近年は胸部ステントグラフト内挿術(TEVAR)による治療が普及してきており,解剖学的理由などによりTEVARが不適応な場合に下行大動脈置換術の適応となることが多い。
●下行大動脈置換術・胸腹部大動脈置換術では,中枢側の大動脈遮断が可能である場合は左心バイパスまたは部分体外循環が選択され,不可能な場合は低体温循環停止法が選択される。
●特有の術後合併症として,再膨張性肺傷害や対麻痺がある。
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