特集 心臓血管外科 前編
術式別に学ぶ心臓血管手術:胸部大動脈疾患
2.上行大動脈置換術,弓部大動脈置換術
鈴木 友彰
1
Tomoaki SUZUKI
1
1滋賀医科大学 心臓血管外科
pp.805-813
発行日 2015年10月1日
Published Date 2015/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102200222
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上行弓部大動脈置換術は,心臓大血管外科領域において侵襲が大きな手術である。この手術のICU管理では,他の心臓手術後と異なり意識すべき大きなポイントが3つある。①脳合併症の頻度が高いこと,②低体温体外循環を用いていること,および③出血傾向に陥りやすいこと,である。最新の適応,術式の見解も含めて,術後ICU管理を中心に述べていく。
Summary
●上行弓部大動脈置換術では,低体温体外循環法を用いる。
●上行弓部大動脈置換術では脳保護法として,逆行性あるいは順行性脳灌流法を用いる。
●上行弓部大動脈置換術は,その他の心臓手術に比べて合併症発生率や死亡率が高い。
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