特集 内分泌・代謝・電解質
12.副腎不全—非特異的な症状からどのように診断するか
高岸 勝繁
1
,
植西 憲達
2
Katsushige TAKAGISHI
1
,
Norimichi UENISHI
2
1金井病院 総合診療科
2藤田保健衛生大学 救急総合内科
pp.615-626
発行日 2015年7月1日
Published Date 2015/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102200197
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副腎不全は,視床下部,下垂体前葉,副腎のいずれかが障害されることで,副腎皮質ホルモンであるコルチゾールの分泌が障害される病態である。障害部位に応じて原発性(副腎),二次性(下垂体),三次性(視床下部)に分類される。原発性ではコルチゾール以外の副腎皮質で産生されるアルドステロン,デヒドロエピアンドロステロン(DHEA)も低下する1)。本稿では,特異的な所見に乏しい副腎不全をいかに疑い,診断するか,ステロイド療法が有効な患者群をいかに同定するかに焦点を絞って解説する。
Summary
●重症疾患管理では常に副腎不全の合併を疑いながら診療する。
●重症疾患に合併する副腎不全は,一般的な副腎不全と診断方法が異なる。
●ステロイドが効果的である群をどう判断するかが重要である。
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