特集 ARDS Berlinその後
4.モデルケース:どんな設定にしても1回換気量が多くなりすぎるときはどうする?離床はいつから始める?:私ならこうする!
pp.35
発行日 2015年1月1日
Published Date 2015/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102200125
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ARDSに対して1回換気量を6〜8mL/kgに設定することで人工呼吸器関連肺傷害を予防し,予後が改善される。このことは知識としてはほとんどの集中治療医が知っていることと思われる。しかし,実際に肺保護換気を行おうとすると,患者の求めている1回換気量が大きいため,volume controlにすると陰圧呼吸または二段トリガーになってしまう場合,またはpressure controlやpressure supportにすると1回換気量が多くなってしまう場合など,人工呼吸器をどのような設定にしてもうまくいかないことは珍しくない。本稿では,そのような症例に対して,「私ならこうする」という対応法とその理由を解説していただく。
また,人工呼吸器管理患者の早期離床が推奨されるようになってきているが,ARDS患者では酸素化がどの程度改善すれば離床を試みるべきかという明確なコンセンサスは得られていない。そこで,この疑問に関しても「私ならこうする」という離床のタイミングとその理由を述べていただく。
この「私ならこうする」が,読者諸氏の臨床決断のヒントになれば幸いである。
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